龍チャリティー協会が熊本の被災地へ緊急支援
猛暑の中、リレーで救援物資を届ける

7月28日午後4時27分ごろ、熊本県でマグニチュード7.1の地震が発生した。家屋が倒壊し、その後も数日間にわたって余震が続いた。折からの猛暑が、被災地の人びとの生活に追い打ちをかけた。

在日華人の公益団体「龍チャリティー協会」(龍在日華人援助協会)は、日本の民間災害支援団体「空飛ぶ捜索医療団“ARROWS(アローズ)”」からの要請を受け、直ちに支援活動を開始した。在日中国企業協会、中国国際航空公司日韓地区支社、江夏株式会社、大成株式会社、JHSS株式会社、如意広大株式会社、万方商事株式会社をはじめとする団体・企業と連携し、10トンを超える生活必需品を調達して、被災地へ緊急輸送した。在日華僑・華人からも、続々と義援金が寄せられた。

龍チャリティー協会は、同時に熊本地震の支援組織を立ち上げ、輸送業務に携わるボランティアを募集した。ほどなくして、東京、大阪、名古屋から集まった9名のボランティアと、日本側の連絡担当者からなる支援チームが結成された。その行動の速さとボランティア精神には、目を見張るものがある。同協会は設立以来、寄付金を一円たりとも運営費に充てたことはなく、金銭をめぐる問題を一度として起こしていない。ボランティアたちは、情熱と善意に基づき、無償で活動を続けている。

同日午後11時、猛暑の中で物資の積み込みを終えたボランティアたちは、息つく間もなく熊本へと向かった。東京本部に残った指揮チームも、不眠不休で前線に最新の道路状況や気象情報を送り続けた。

緊迫した状況では、予期せぬ事態が起こるものである。一行が名古屋付近まで来たところで、車両の1台が故障した。少しでも早く物資を被災者のもとへ届けようと、名古屋から参加したボランティアが自家用トラックを提供し、故障車両の物資を積み替えて熊本まで運ぶことを申し出た。また、修理を引き受けた現地の自動車修理工場の華人経営者は、故障車が熊本の被災地へ向かう車両だと知ると、修理代を一切受け取ろうとしなかった。

当初の計画では、輸送車両は道中、名古屋や大阪などで華僑・華人から寄せられた支援物資を積み込むことになっていた。車両の故障による遅れを取り戻すため、指揮チームの調整と、輸送に携わるすべてのボランティアの協力により、名古屋の物資は迅速に積み込まれた。その後、車両は東京からの車列と合流し、熊本を目指して南下した。大阪の物資は、別の運転手が直接熊本まで運び、現地で本隊と合流することになった。

龍チャリティー協会の車列は、東京から熊本までの1200kmを超える道のりを、東京、名古屋、大阪、福岡で物資を集めながら駆け抜けた。その道のりは、華僑・華人の善意に支えられていた。何十キロにもわたって先導し、道案内をしてくれる人、食事を用意してくれる人、休憩場所を無償で提供してくれる人もいた。

八代市の鏡支所、千丁支所、代陽コミュニティセンターでは、飲料水、大人用紙パンツ、暑さ対策用品、ティッシュペーパー、簡易トイレなど、被災地で緊急に必要とされていた物資が現地の担当者に手渡され、被災者へ届けられた。龍チャリティー協会のボランティアたちは、すべての任務を終えると、息つく間もなく熊本を後にした。被災地の限られた資源に負担をかけることを避けるためである。

往復2400キロの道のりをひた走り、無事に東京へ戻ると、龍チャリティー協会の劉勇会長は、ようやく救援活動に対する外部の反響に目を通すことができた。

「猛暑の中、支援に来てくださり、ありがとうございます。どうか熱中症にはお気をつけください」「厳しい暑さの中、手を差し伸べてくださった中国の友人の皆さんに心から感謝します。困難な時にこそ、支え合える国同士になれることを願っています」。

「中国の皆さん、本当にありがとうございます」――

日本のSNS上には、温かいメッセージが相次いで寄せられた。「心温まるメッセージに、すべてが報われました」。劉会長は簡潔な言葉で胸の内を語ったが、道中の苦労については一言も触れなかった。

1300人を超える会員を擁し、年間120回以上の公益活動を行う民間ボランティア組織「龍チャリティー協会」は、数々の奇跡を起こし続けている。