観光経済新聞主催「人気温泉旅館ホテル250選」認定証授与式 温泉100選上位、特別賞表彰も

観光経済新聞社は14日、東京の浅草ビューホテルで2025年度「人気温泉旅館ホテル250選認定証授与式」を開いた。「250選」に入選した旅館・ホテルに認定証、250選と同時に実施の「にっぽんの温泉100選」の上位と特別賞に表彰状を授与。本紙の創刊75周年記念で昨年実施した論文コンテストの上位入賞者も表彰した。国土強靭(きょうじん)化研究所会長、全国旅行業協会名誉会長の二階俊博氏らがあいさつ。入選した旅館・ホテル、温泉地の関係者を激励した。受賞者、来賓合わせて約400人が参集した。

「観光立国実現へ、今後も精進を」

「人気温泉旅館ホテル250選」「にっぽんの温泉100選」は、観光経済新聞社が主催する温泉地の旅館・ホテルと温泉地の人気投票。観光関係8団体と観光庁、環境省が後援している。

旅行会社、OTAの社員らを対象に、7~10月の4カ月間、投票を募り、12月の本紙年末号で結果を発表。250選の入選施設に認定証、100選の上位1~3位に表彰状を授与している。250選に通算5回以上入選した施設は「5つ星の宿」、25回以上は「プラチナ」と認定。今回、「5つ星の宿」は231軒、「プラチナ」は95軒となった。

授与式で観光経済新聞社の積田朋子社長(「250選」「100選」実行委員長)は「全国の旅館・ホテル数は約5万軒。今回選ばれた宿は、その中で最も人気のある優れた宿といえる。今後も精進を続けられるよう祈念する」とあいさつ。

「250選」「100選」の実行委員を務めた日本観光振興協会の最明仁理事長がこれらの選定経過を報告した。

250選の認定証は、全国6地区の代表に壇上で授与。今回の代表は、あかん遊久の里鶴雅・大西希副社長(北海道地区代表)、日本の宿古窯・萬国屋・佐藤太一社長(東北地区代表)、あさや・八木澤美和専務・女将(関東甲信越地区代表)、ゆのくに天祥・新滝英樹社長(中部地区代表)、皆美佳邦・佳翠苑皆美社長(近畿中国四国地区代表)、有村政代・清流山水花あゆの里副社長・大女将(九州地区代表)。

100選は上位1~3位を表彰した。1位は23年連続の草津温泉(群馬県)。同温泉観光協会の山本剛史会長、小林由美副会長、同温泉旅館協同組合湯の華会の黒岩智絵子会長が登壇し、「いつの時代も努力し、発展し続ける草津温泉をこれからも目指していきたい」(山本会長)と述べた。

2位は前回の3位からランクアップした下呂温泉(岐阜県)。下呂市の山内登市長、同温泉観光協会の瀧康洋会長らが登壇し、関係者への謝意とともに、市のまちづくりや顧客満足度向上に向けた取り組みを報告した。

3位は前回2位の道後温泉(愛媛県)。松山市の野志克仁市長、同温泉旅館協同組合の帽子大輔理事長らが登壇し、アート事業の実施など同温泉の活性化への取り組みに加え、2030年に見込まれる「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録に向けて、全国の同業者との連携を呼び掛けた。

100選では今回、実行委員の推薦により、特別賞が3件に贈られた。受賞したのは、「DMC天童温泉」(山形県)、「北但大震災復興100年記念プロジェクト実行委員会」(兵庫県)、「由布院温泉観光協会・由布院温泉旅館組合」(大分県)。

DMC天童温泉は地域のユニバーサルデザイン化、北但大震災復興100年記念プロジェクト実行委員会は城崎温泉街に壊滅的被害をもたらした震災から100年を契機としたシンポジウムの開催や新たなまちづくり、由布院温泉観光協会・由布院温泉旅館組合は由布院駅開業100周年を契機としたフォーラムの開催や持続可能なまちづくりが評価された。表彰では山口裕司(DMC天童温泉常務)、西村総一郎(北但大震災復興100年記念プロジェクト実行委員長)、太田慎太郎(由布院温泉観光協会代表理事)、冨永希一(由布院温泉旅館組合代表理事)各氏が登壇した。

授与式に先立ち、杏林大学外国語学部観光交流文化学科の小堀貴亮教授がにっぽんの温泉100選について解説。「客観性のある指標で、長く続いていることに意義がある」と、事業を評価した。


▲約400人が参集、盛大に開かれた式典

来賓あいさつで二階氏「宿泊業の役割は重要」

懇親パーティーには国土強靭化研究所会長、全国旅行業協会名誉会長の二階俊博氏(元衆院議員)が出席した。

二階氏は「今日の観光の発展は皆さんの努力の賜物。心から感謝を申し上げる」と出席者に謝意を述べたのに続き、「観光こそ世界平和につながる重要な取り組み。観光の仕事に携わる人々の役割は極めて重要だ」と述べ、関係者のさらなる奮起を促した。

観光庁審議官の田中賢二氏は、観光立国実現に向けた政府の取り組みに触れ、「人口減少が進むわが国において、観光は成長戦略の柱、地方創生の切り札だ。その中核を担うのは今回お集まりの宿泊産業の皆さんだ」と述べるとともに、業界の支援に引き続き取り組む姿勢を強調した。

観光庁初代長官でアジア太平洋観光交流センター理事長の本保芳明氏は、「リーダーを中心に地域づくりの取り組みをしっかりと行い、成果が表れている」と、温泉100選の上位に入選した温泉地の関係者に賛辞を送った。

環境省自然環境局自然環境整備課温泉地保護利用推進室長の村上靖典氏は、「温泉文化」がユネスコの無形文化遺産登録への提案案件に決定したことに触れ、「温泉地に活力を生み出し、働く人々に誇りと元気を与えるもの」と、2030年に見込まれる登録に向けて、その魅力発信、活性化への取り組みを引き続き進める考えを示した。

乾杯の発声をした日本温泉協会会長の多田計介氏は、自身の地元で、2年前の能登半島地震で大きな被害を受けた和倉温泉と能登半島全体の現状報告を行った。

日本ホテル教育センター理事長の石塚勉氏は中締めのあいさつで、観光産業の人材育成の必要性を強調。出席した宿泊事業者らに、若者に選ばれる業界になるための努力を促した。


▲二階氏