翁道逵 ベリーベスト法律事務所(中国弁護士)
日本の暗号資産に関する法制度ガイド その91

一般法人日本暗号資産取引業協会(以下「認定協会」という)は、 金融商品取引法関連自主規制規則として、業務取扱関係、顧客財産管理・システム安全管理等、勧誘・広告、AML/CFT・反社会的勢力対応、事故確認申請、苦情・紛争解決、従業員服務、外務員登録等、金融商品仲介業者などを規定しております。

今回は認定協会の事故確認申請の「暗号資産等関連デリバティブ取引業に係る事故の確認申請及び審査等に関する規則」(以下「事故確認申請規則」という)を紹介します。

  • 法令や規則等の遵守

「従業員服務規則」第2条によると、第一種会員(デリバティブ)は、その従業員等が暗号資産等関連デリバティブ取引業務に従事するに当たっては、法その他の関係法令及び協会の規則を遵守し、公正かつ適確な業務の遂行に努めさせるものとします。

 

  • 禁止される勧誘行為等

「紛争解決規則」第3条によると、第一種会員(デリバティブ)は、認定協会が別に定める規則に従い、従業員等が次の行為を行うことのないようにしなければなりません。

⑴ 金融商品取引法第 38 条に掲げる行為(同条第4号から第6号までに掲げる行為にあっては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれがないものとして金融商品取引業に関する内閣府令で定めるものを除く。)。

⑵ 顧客の同意を得ずに、当該顧客の計算により暗号資産等関連デリバティブ取引を行うこと。

⑶ 顧客の注文を会員に通さずに、他方で当該顧客に対しては注文を会員に通したかのように装って、自らが相手方となって取引を行うこと。

⑷ 顧客情報等により知り得た資金の額その他の事項に照らし、過当な数量の暗号資産等関連デリバティブ取引の勧誘を行うこと。

⑸ 顧客に対し自己の計算において手数料の割引、割戻しその他これらに類似する特別の利益の提供を約束し、又はこれを実行すること。

⑹ 顧客に対して融資又は保証その他これらに類似する特別の便宜を提供することを約して暗号資産等関連デリバティブ取引の勧誘をすること。

⑺ 顧客に対し、明らかに委託証拠金その他の保証金となるような信用の供与を行うこと。

⑻ 顧客と損益を共にすることを約して暗号資産等関連デリバティブ取引を勧誘し、又はこれを実行すること。

⑼ 顧客の委託に係る暗号資産等関連デリバティブ取引について、自己若しくはその親族その他自己と特別の関係のある者の名義又は住所を使用させる行為。

次回へ続く