
3月6日、『日中経営者』創刊記念交流会が、日本記者クラブで開催され、日中ビジネス関係者が交流を深めた。『日中経営者』は、2026年2月に創刊された、日中両国のビジネス界を対象とした専門誌であり、日本新華僑通信社が編集・刊行する日本語の隔月刊誌である。

本誌編集長の蒋豊が主催者を代表して挨拶し、本誌は日中両国の経営者が知恵を磨き、信頼を育み、より強靭な日中経済協力の未来を築くための媒体であると述べた。そして、数日前に同じく日本記者クラブで行われた2025年の日本人ノーベル賞受賞者(化学賞、医学・生理学賞)の講演に触れ、優れた経営者には科学者のような探求心と、社会学者のような人文的視点と責任感が不可欠であると指摘した。そのうえで、『日中経営者』は、日中経済交流にとって価値ある情報を捉え、選別し、蓄積するとともに、変化の激しい環境の中で、日中の経営者がバランス感覚を磨き、リスクを見極め、企業の健全な成長を実現するための指針となる雑誌を目指すと語った

日中友好会館の黄星原中国代表理事は、中国駐日本大使館の報道官時代から25年にわたる日本記者クラブとの関係を振り返った。そのうえで、21世紀に入ってからの日中交流の趨勢と変化を概観し、日中の経済協力には世界貿易をめぐる不確実性を緩和する働きがあるとの考えを示した。また、本誌がさまざまな課題について分析や提言を行い、両国関係の安定と発展を支えるプラットフォームとなるよう期待を寄せた。

日中経済協会の佐々木伸彦理事長は、本誌創刊号を手に取り、とりわけ「中国はリスクではなく、誤解こそが最大のリスク」と題するインタビュー記事に強い共感を覚えたと述べた。また、1972年の日中国交正常化以来、同協会が毎年、日本の経済界によるハイレベルの合同訪中団を中国に派遣してきたことにも言及した。2010年には、日本と肩を並べていた中国のGDPが、2025年には日本の約5倍の規模にまで成長したことを挙げ、日本の経営者は日進月歩で発展する中国との交流を深め、認識を新たにし、理解を深めるべきだと語った。さらに、本年4月に「会友」制度を導入することを紹介し、中国に本社を置く多くの企業が「会友」として参加し、実践を通して理解と信頼を深めていきたいと望んだ。

中国日本商会の前会長であり、伊藤忠(中国)グループ首席顧問の池添洋一氏は、30年以上にわたり中国で勤務・生活してきた経験を持つ。この日は中国語でスピーチを行い、会場に集まった中国の友人たちに心からの挨拶を述べるとともに、日中関係の改善を強く切望した。さらに、日中関係が厳しい局面にあるときこそ、交流と対話が一層重要であり、『日中経営者』には、末永くその使命を果たしていただきたいと述べた。

日中協会の朱金諾顧問は、日中両国は一衣帯水の隣国であり、二千年にわたる文化交流の流れが途絶えることはないと述べたうえで、両国関係が厳しい局面にあるこの時に『日中経営者』が創刊されたことには重要な意義があると語った。また、日中両国の企業と経営者には、経営理念を議論し、経験を共有し、未来を展望するためのプラットフォームが必要であると指摘した。さらに、『日中経営者』が革新的な価値や有益なソリューション、実践的なアプローチを提示し、日中両国社会の発展に寄与していくことを期待した。

創業17年を迎える行知学園は、これまでに5万人以上の中国人留学生を日本の名門大学へ送り出してきた。代表取締役社長の楊舸氏は、自身が若い頃、日中両国を行き来しながら生活や言語の壁を乗り越えてきた経験を紹介した。さらに、かつて情報不足のため日本への留学試験の出願機会を逃した自らの経験を語り、日中の交流と情報共有の重要性を強調。日中間の誤解は、対話と交流によってこそ解消できると述べた。そのうえで、日中両国の志を同じくする人々のための新たな対話のプラットフォームが生まれたことは大変意義深いとし、『日中経営者』の今後の発展に期待を寄せた。

本交流会には、昭和・平成・令和の時代を生き抜いてきた老舗企業のトップや、日中国交正常化の歴史を間近に見てきた関係者、中国に根を張り数十年にわたり日中経済交流を推進してきた先駆者など、各界の第一線で活躍する約50名が出席した。

交流セッションでは、『日中経営者』という新たなプラットフォームの誕生を祝福する声が相次いだ。また、近現代の激動の歴史を記録し、その証人ともいえる日本記者クラブの存在にも話題が及んだ。日本記者クラブは、戦後日本の経済復興と情報提供の必要性の中で誕生し、各国の駐日大使館や領事館が日本のメディアに向けて情報発信する窓口であるとともに、各国の指導者が訪日時に日本社会に向けて講演を行う場としても知られている。そこで語られた人物と言葉は刊行物として記録され、館内には歴代登壇者の写真も掲げられている。日本記者クラブの責任者から、1978年に中国の改革開放の総設計師である鄧小平氏が同クラブで講演した際に署名したアルバムが披露された。

新日本検定協会の田形肇理事は閉会の辞で、日本新華僑通信社をはじめとするメディアが日中交流の推進に果たしている役割を高く評価した。さらに、同協会が『日中経営者』誌上で「検査機関から見た日本の食品安全」をテーマとする連載を開始したことを紹介。検査・検疫の実務的観点から、交流を深めることによって両国の相互信頼はさらに高まるとの考えを示した。

最後に、田形理事の音頭で、本誌の前途を祝して「一本締め」が行われ、交流会は盛況のうちに幕を閉じた。

春の訪れとともに、新たな試みが始まった。この日集った人々が蒔いた種がやがて花を咲かせる頃、彼らは再び集い、ともに歩みの成果と喜びを分かち合うことだろう。(撮影:呂鵬、王亜囡、蔡暉)
トップニュース
![]() |
2026/3/10 |
|
![]() |
2026/3/10 |
|
![]() |
2026/2/4 |
|
![]() |
2026/1/30 |
|
![]() |
2025/12/25 |
|
![]() |
2025/12/22 |