中国の「新しい」観光商品とは

中国旅行協会は河南省雲台山で第7回「中国サービス」観光商品イノベーション大会を開催し、年間創意ケース11件を発表した。選出例は雲台山精密サービス体系や「戯劇幻城」、望仙谷などで、観光商品の革新方向と中国観光業の新たな潮流を示している。

産業融合で境界を広げる

商業、教育、公益、科学技術、農村振興などとの“クロスオーバー融合”は、観光業の革新発展を支える重要な道筋となっている。

広州の正佳広場は、商業と文旅を融合させ、極地海洋世界や自然科学博物館などを併設した都市型マイクロリゾートへと進化。年間5000万人超を惹きつける国家4A級観光地として、デジタルと文化を融合した新たな革新を続けている。

江西省上饒の望仙谷は、廃鉱山を再生し、崖上民宿や民俗体験を融合させた創造的な観光地。2024年に310万人が訪れ、収入は5億2800万元、5000人超の雇用を生んだ。「生態修復+文旅」で農村振興を実現した成功例である。

「デジタル木蘭」民宿管家育成プロジェクトは、全国16省で8600人超を育成し、女性の自立と地域振興を後押しする、農村観光人材育成の新モデルとなっている。

 

文化を掘り下げ体験を重視

文化は観光の魂であり、多くの事例がハイテクや演劇で没入型体験を実現している。河南の「戯劇幻城」は黄河文明を体感型演劇に昇華し、西安の『赳赳大秦』は観客を歴史の“参加者”へ導く。建水古城のミニ列車は文化を走らせ、寧夏の砂漠ホテルは自然と人文を融合。南京紅山動物園は“生命の尊重”を伝え、チベットの松贊梅里環線は信仰と人文の旅を描き出す。

 

精緻なサービスが信頼築く

観光はサービス業であり、心配りと温かさがあってこそ感動が生まれる。雲台山は国家5A級景区として、自然に頼らずサービスの質を磨き、「一人の観光客も不満を抱かせない」を理念に徹底した対応を実践している。訪れる人は雄大な自然とともに「大切にされている」喜びを感じる。これは伝統的景区の高度化の好例である。

猛暑の「五一」連休には、無料のスイカやアイスを配布し、氷壁や露天映画、ショー、飲み物の提供など多彩なもてなしで賑わった。

北京の「華僑夜泊君亭ホテル」は、旧「華僑飯店」をリニューアルした古典建築のホテルで、老朽資産の再生に成功。文化的没入感や地域性を生かした空間設計で高く評価され、中国高級ホテル再生の代表例となっている。