翁道逵 ベリーベスト法律事務所(中国弁護士)
日本の暗号資産に関する法制度ガイド その89

一般法人日本暗号資産取引業協会(以下「認定協会」という)は、 金融商品取引法関連自主規制規則として、業務取扱関係、顧客財産管理・システム安全管理等、勧誘・広告、AML/CFT・反社会的勢力対応、事故確認申請、苦情・紛争解決、従業員服務、外務員登録等、金融商品仲介業者などを規定しております。

今回は認定協会の事故確認申請の「暗号資産等関連デリバティブ取引業に係る事故の確認申請及び審査等に関する規則」(以下「事故確認申請規則」という)を紹介します。

  • 確認申請

「事故確認申請規則」第4条によると、第一種会員(デリバティブ)は、代表者等の事故による損失の全部又は一部につき補塡行為を行う場合には、業府令第 119 条第1項1号から8号まで、及び 10 号若しくは 11 号に掲げる場合に該当するときを除き、当該補塡行為に係る損失が事故に起因するものであることにつき、あらかじめ、管轄財務局長等の確認を受けなければなりません。

また、前項の確認を受けようとする第一種会員(デリバティブ)は、業府令第 120 条に定めるところにより、業府令第 121 条各号に掲げる事項を記載した所定の様式による事故確認申請書(以下「確認申請書」という。)を管轄財務局長等に提出しなければならず、第一種会員(デリバティブ)は、第1項及び前項の確認申請書には、顧客が当該確認申請書に記載された内容を確認したことを証する書面(当該確認申請書が財産上の利益の提供を申し込みに係るものである場合を除く。)その他参考資料を添付し、認定協会を経由して提出しなければなりません。

ちなみに、第一種会員(デリバティブ)は、事故の適正な処理を図るため、事故の社内審査、確認申請手続及び事故報告手続に関する社内管理体制の整備並びにその適切な運営に努めなければならず、第一種会員(デリバティブ)は、社内審査及び各手続に関する法定帳簿その他の書類及び記録を整理及び保存し、適切に管理しなければなりません。

 

  • 認定協会による審査

「事故確認申請規則」第5条によると、認定協会は、第一種会員(デリバティブ)から当該規則の規定により、確認申請書の提出があった場合には、当該確認申請書に記載された補塡に係る損失が事故に起因するものであるかどうかを審査します。認定協会は、この審査のため必要と認めるときは、確認申請書を提出した第一種会員(デリバティブ)に対し、その内容につき説明を求め、又は証拠書類等の提出を求めることができます。第一種会員(デリバティブ)は、認定協会の求めがあったときは、正当な理由なく、これを拒んではなりません。

また、認定協会は、上記の審査の結果、当該確認申請書に記載された補塡に係る損失が事故に起因するものであると認めたときは、当該確認申請書を管轄財務局長等に提出します。

次回へ続く